黒土植えのその後


同一品種の苗をそれぞれ別の黒土に植えた後、2年を経過したものの結果を報告します。

 

写真Aは薩摩土と団粒構造の黒土を50%ずつ混合したものです。
新しく出た根は太く傷みは有りませんが、バック木の根は既に一部がフケています。また、画面中央付近の根は黒変しています。新根以外の根冠部分は既に成長点は有りません。植込んだ時点では全く根傷みが無かったので評価Aでしたが、この状態では評価Cになります。

団粒構造の黒土の欠点としては、やや水を持ち過ぎる事とバック木の根傷みや葉傷みが激しい事が挙げられます。それに比べて新根は一回り太くなり傷は有りませんが、数が少し少ないと思います。また、植込み一年目の新木は見違えるほど太りますが、二年目の木はそれほどでは有りません。

病気は有りませんが、もう少し水切れが良い様に黒土の割合を少なくし、出来れば表土の部分だけでも毎年入替えた方が良い結果が出るのではないかと思います。

 

こちらは、薩摩土と日向の黒土の大粒で植えたものです。表土には団粒構造の黒土を混ぜています。新木のバルブ付近が黒く見えますが、これは黒土の粒が潰れて付着したもので、傷みや病気では有りません。バック木を含めて全ての根に根冠部分がありますが、一部はやや茶変しています。また、傷みや黒変部分、フケ根は全く有りません。新木の根冠部分は半透明で成長中です。

どちらも完全無肥料栽培ですが、新木はこちらの方がやや太い様です。根の色を比較してもこちらの方が元気である事が分ります。植込んだ時点も現在も根の評価はAです。

団粒構造の黒土の場合は総じて上に挙げたような特徴があり、古根が落ちるのは早いようですが、葉緑素欠乏症の場合や、バルブの黒変する病気の場合は劇的に改善し、新木の葉幅や厚さは見るべき変化が起こります。それに比べて日向の黒土の場合は、葉緑素欠乏症や、バルブの黒変する病気には全く効果が有りません。

根に関して言えば、日向の黒土の方が良い結果が出ていますが、もう少し多くの結果を見ないと、結論は言えないと思います。また、根を作るだけなら、従来使っていたダケ土、薩摩土、パーライトの混合土の方が遥かに良い結果が得られます。

こちらは表土付近に団粒構造の黒土を追加するだけで、植土を換えずに経過を見る事にします。

これは別の品種ですが、参考のために掲載します。

従来の培養土(ダケ、サツマ、パーライト)混合土に表土だけ団粒構造の黒土を用いたものです。

根の数は多いですが、これは品種にもよるので一概に同一比較できません。既に根の一部が黒変していますが、根先の部分は鉢底まで達していますので、考慮に入れないでも良いと思います。しかし、中間部にある傷みは黒土が原因である可能性が大きいと思います。

根詰りのために株分けする事にしました。今回は90%サツマ土で後の部分は団粒構造の黒土、表土は日向の黒土にします。

団粒構造の黒土は、表土に使用した場合は非常に良く乾きますが、大半がサツマ土なので渇きが遅れると雑菌が繁殖し易くなると考えたからです。それに比べて日向の黒土の場合はやや渇きが遅れますが、ほぼ無菌状態なので雑菌の繁殖はありません。これは無肥料栽培の場合で、液肥を掛ける場合は当てはまりません。

注 上の品種も下のものもチャボ木ですが、発根数は品種により相当の開きが有りますので、考慮に入れないで下さい。

どちらも「サンデーグリン」を添加していましたが、これはピートモスに放線菌などの有効土壌菌を増殖させたものです。(黒土の団粒構造は壊れる様です。)